結婚式には上司は呼ばない
日本の結婚式と違い、ドイツでは式場に上司を呼ぶことはありません。
上司を呼ぶと結婚式が堅苦しくなる場合があり、呼ばれた上司もどのように対応すればいいか困ることもあります。
倹約家であるドイツ人は、他の国と比べてシンプルに式を行なうことも多く、ゲストの人数も30人から50人程度と、家族の他に仲の良い友人のみを呼んで行ないます。
披露宴はそのカップルの予算によって違い、古城やホテルを借りて大人数で行なうパーティーをする人もいますが、最近はレストランやバーを借りてカジュアルに立食形式で行なうことも多いです。
お酒が好きなので、DJやバンドを呼んで、夜遅くまで踊るようなことも、または費用を抑えるために料理や飲み物は自分達で用意するカップルもいます。
このようにして、ドイツの結婚式は、人数自体は少人数で行ないますが、披露宴やパーティーに関しては、そのカップルによって違いがあります。
陶器を割る
結婚式の前日には、ポルターアーベントと呼ばれる、伝統の儀式をします。
友人や家族、近所の方を招いて、陶器を割っていくというイベントで、陶器が割れる大きな音で悪魔を祓い幸運を招き入れるという意味があります。
道路に無数の散らばった陶器は新郎新婦が片付けます。
しかしこれは、これから一緒に生活をしていく二人での共同作業という意味もあるようです。
二人で困難を乗り越えられるようにという願いを込め、のこぎりゲームやハートくりぬきゲームもあります。
のこぎりゲームは、新郎新婦二人が協力して結婚式の当日に、のこぎりで丸太を切っていくゲームです。
丸太を切った後は、ウェディングドレスが木くずだらけになることもあります。
ハートくりぬきゲームは、ハートの書かれた大きな布を、新郎新婦が両方から切っていくゲームです。
早く切った方が結婚後は権力を握れるという言い伝えがあるようです。
・ご祝儀について
ドイツの結婚式のご祝儀は決まりがないですが、披露宴の規模や会場で変化します。
仲の良い友人が挙式から参加した場合は、相場は100から300ユーロほどであり、日本円にすると1万円から4万円ぐらいです。
ただ他の参加者と相談して、金額を決める場合もあります。
その他にもアメリカなどの国と同じように、ウィッシュリストを使う方もいます。
ウィッシュリストに新郎新婦が欲しい物を記載し、ゲストの方がみんなで相談してそれぞれのアイテムを購入し、プレゼントします。
ただドイツの方は結婚に慎重なので、入籍前にしばらく同棲し、お互いが上手く暮らしていけるか見極める期間を設けることがあり、結婚した時点で必要なものは全て揃っているのが望ましいです。
そのために、ウィッシュリストよりは、現金の方が喜ばれることが多いようです。