フランスの国旗

新郎新婦がもてなす

結婚式自体の考え方は、フランスでは日本と大きく異なります。
日本は、結婚式の参加者が花嫁花婿を祝うという意味合いが強いのに対し、フランスでは新郎新婦が家族や親戚、友人をもてなすものという意味合いが強いです。
新郎新婦がお世話になった人たちを式場に集めて、感謝の意味を込め楽しい時間を提供するという考え方です。
フランスの結婚式は細部にこだわり、招待客をもてなします。

そしてフランスの結婚式はやたらと長いです。
朝の11時頃に教会で挙式を開始し、挙式後は移動して昼の3時ごろから披露宴が始まります。
宴会は夜中の2時から3時ぐらいまで続き、中には朝の7時ぐらいまで歌って踊っている人もいるます。
このフランスの長い披露宴も世界的に見ると普通で、エジプトやリビアなどの中東では3日間、ロシアでは2日ぐらい行なわれます。

服装は自由で、女性は華やかなドレス、髪型やメイクも決めてくる人が多いです。
しかし男性は普段と変わらないスタイルで特別に礼服を着て参加はしません。
ネクタイをしていない人もおり、デニムにシャツのラフな服装で参加する男性もいます。

結婚式の進行はざっくばらんでアットホームです。
日本のようにアナウンサーのような司会進行をしてくれる人はいないです。
いつの間にか余興が始まり、ビデオのスライドショーがスタートし、帰りたい人から好きなようにバラバラにお開きになる感じです。
新郎新婦が上座のの席に座ることもなく、家族や友人と一緒の円卓に座ります。
大きめなホームパーティーといった雰囲気になります。

ご祝儀は気持ち程度

フランスではご祝儀を渡す方もいますが、他の参加者と相談して額を合わせ、ご祝儀の相場も日本の半分もないです。
ご祝儀の他には、リストドマリアージュという方法もあり、新郎新婦が欲しい物をリストアップし、友人や親族がそれらをプレゼントしてくれる方法です。
フランス人によっては現金を渡すことに抵抗がある人も多数おり、リストアップ方法を取る新郎新婦も多いです。

フランスでは余興は前もって練習する人は少なく、当日の披露宴中に練習します。
つまりはほぼ即興で行い、ぶっつけ本番で挑むというスタイルです。
もちろん数日前から打ち合わせして余興を披露する人もいます。
しかしフランス人は、前々から準備する、細かく打ち合わせするのが苦手な人も多く、基本的に即興はその場でやります。
ほぼ全てがアドリブでありアットホームで温かい感じとなりますが、面白いものに仕上がることも多いです。

日本ではブーケトスが行なわれますが、フランスでは花がもったいないということで、ブーケトスの代わりに、花嫁のガーターを投げるガータートスが行なわれます。