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こんなに進化しているウエディングケーキ事情

「ウエディングケーキは食べられる部分はほんの一切れだけであとはただの飾りだ」なんて言われていた時もありましたが、現在では結婚披露宴におけるウエディングケーキは決してお飾りではありません。
日本の洋菓子の製菓技術は世界的に見てもかなりハイレベルなもので、特にここ数年でのウエディングケーキの品質の高さはかなり驚くものがあります。

きちんと食べることができるのは当たり前で、中には式の雰囲気に会わせてデザインされた特殊なタイプのものや、フルーツやクリームがまるで芸術作品のように形作られているものまでがあります。

ウエディングケーキは式場が専門の業者に提携して出せるようにしているということが大半ですが、中には他に洋菓子店で特注しそれを持ち込むことができるようにしているところもあるのでもしケーキにこだわった演出をしたいということならそうした対応が可能な式場を選ぶようにしましょう。

なおウエディングケーキにかかる費用の相場ですが、これは招待するゲストの数によってケーキの大きさが異なるため人数あたりの金額で計算されるようになっています。
一般的なウエディングケーキの場合、それを食べる人数✕1000~1500円くらいです。
一人1000円というとかなり高いように思いますが、これはケーキそのものの金額ではなくデザイン料や特注費用が上乗せされるためです。

ケーキの種類によってケーキ入刀方法が変わります

最初に紹介した偽物のウエディングケーキは正式には「イミテーションケーキ」と言われます。
これは何重にも重なったケーキの大部分が模型で出来ており、ケーキ入刀をする部分だけが本物になっているということで作られたものです。
イミテーションケーキは見た目は派手ですがそれ自体を食べることができませんので、あくまでもケーキ入刀のための演出小道具ということになります。

最近ではイミテーションケーキのような数メートルにもおよぶような巨大なケーキは好まれず、物理的に制作が可能な3~4段くらいまでのケーキがよく選ばれています。

普通のホールケーキを重ねたタイプのものを「フレッシュケーキ」、崩れにくいように表面をシュガーペーストで固めたものを「シュガーケーキ」、スポンジケーキを積み重ねるのではなくシュークリームをカラメルで固めながら上に積み上げていくものを「クロカンブッシュ」と言います。

これらのうち最もケーキ入刀がしやすいのはフレッシュケーキですが、切るときにちょっとしたコツが必要になる場合があります。
増えつつあるのがイギリス式の「シュガーケーキ」やフランス式の「クロカンブッシュ」ですが、いずれもケーキ入刀をすると型崩れをしやすくなるので、通常の方法で入刀ができないこともあります。

持ち込みをすると形が崩れやすいことから特定のタイプのケーキ以外は外部から持ち込み不可になっている式場もあるので注文前にきちんと会場の了承をとっておくほうがよいでしょう。

ファーストバイト以外にもある「バイト」

ケーキ入刀の直後にある演出としては、新郎新婦がお互いにケーキを食べさせ合う「ファーストバイト」があります。
これは結婚をする相手に対し「これから食べさせてあげる」「美味しい料理を作ってあげる」といった意味を込めて行うものです。

生クリームがついたケーキを相手に食べさせるというのはちょっとコツがいるのですが、それでちょっと口の周りについてしまうというのも一つの演出といえるでしょう。

最近ではファーストバイトだけでなく「ラストバイト」として新郎新婦の両親が二人に対してケーキを食べさせるという方法もとられます。
これは今まで食べさせてくれた両親がそのしめくくりとして行う意味のものです。

逆に新郎新婦がそうした食べさせてきてくれたお礼としてお返しで行う「サンクスバイト」というものもあり、どういった雰囲気でケーキ入刀をするかによりそれに続く方法も異なってきます。