結婚前は家族の了解を得る
パラオでは、男性がその女性と結婚したいときは、彼女の家族に了解を得ないとなりません。
日本で言う娘さんを下さい、というイメージに近いかもしれません。
ただパラオでは、了解を得るための仕来りが決まっています。
まずは親戚の尊敬されている人の同伴で、男性は彼女の家を訪ねます。
そして彼女の家のドアの一番近いところに座り、求婚する男性は左に座ります。
この座り方を家族が見たら来訪目的を察知し、相談に入ります。
相談して見事許可を得た後は、親戚の人はその場を離れ、男性は婚約者の彼女の家に残ります。
その後1ヶ月から2ヶ月経った後、女性の家族は沢山の食べ物を男性の家に贈ります。
そして、男性の家族は親族と一緒に食べ物を受取り、受け取ったことで結納式完了です。
披露宴は簡単に済ませる
パラオでは、結婚が決まると新郎新婦の両方の親戚や友達が、一カ所に集まります。
歌もダンスも行なわず、座って話すだけであり、新郎の両親と姉妹がお金を、新婦の両親に渡します。
これによって、新郎新婦の二人ははじめて結婚したという証明になるのです。
披露宴では新譜の両親と親戚は、沢山の食事を用意します。
新郎の親戚を招くために豚を丸ごと食事に出します。
そして、また新郎の両親は、お金を新婦の両親に渡します。
新婦が用意した食事は、新郎が用意したお金と同じ価値ぐらいでないといけないとされています。
披露宴では、新郎新婦の親戚と友達を呼びますが、それほど人数は多くなく、数十人程度です。
ご祝儀や引き出物のようなものはなく、二次会もありません。
日本と比べると、随分とシンプルに式は行なわれ、挙式の費用はそれほどかかりません。
二次会もないので、ながながと式を行なうようなこともなく、一種の儀式に近い感じがあるかもしれません。
パラオには伝統的なUdoudraBelauというお金があり、これはゴールドよりも価値があるとされています。
UdoudraBelauは結婚式の時も使われて、女性はこれを紐で結び首にかけます。
このようなことを行なうことで、自分はお金持ちの人と結婚し、自分も金持ちの家出身ということを示すのです。
結婚式後
パラオでは結婚後は、女性は男性の家に住みます。
男性が家を持っていない場合、女性は男性の両親と一緒住むようになります。
結婚すれば、パラオでは夫は自分の妻のフィナンシャルスポンサーなのです。
つまりはお金を出す立場となり、彼女の家族が家を買いたいときは、お金を出さないとならないです。
女性は結婚しても、彼女の家族に責任を持っているためです。
また、パラオの昔の習わしでは、彼女の夫は彼女の家族のために資金面で色々と手伝いしなければなりませんでした。
彼女の父親が何か損害を出してしまったような場合は、彼女の夫は自分の義理の父にお金を出さないとならなかったのです。