タヒチの海

披露宴について

タヒチは昔はフランスの植民地であり、ヨーロッパから受けた影響があります。
しかし伝統的なタヒチの結婚式は守られており、タヒチはいくつもの島からできているので、島によっては結婚式の内容が多少違います。
しかしタヒチ全体で見ると、大きな部分は違いはありません。

タヒチの伝統的な結婚式は非常に神聖なものだと言われています。
司祭の主宰により結婚式を行い、普通は45日前から結婚式の準備を開始します。
現在は、礼拝堂かビーチで結婚式を挙げることが多いです。
結婚式の当日は、ゲストは先に礼拝堂に集まり、司祭のアシスタントは新郎新婦の元に行きドレスアップを手伝ってきます。

ドレスアップでは、サロンという布を使い新郎新婦の体を包み、新郎は上半身裸のままになります。
新婦は、腰にPARAUという貝細工のレイを巻き、二人に花冠を被せ、そして結婚式場に向かいます。

ウクレレの演奏に導かれて、新郎新婦は式の会場に登場します。
司祭はドレスアップして式に行き、頭には羽根で作った飾りを被り、長い赤か黄色のローブをまといます。
司祭が宣誓を宣言すると、AUTIという聖なる花を水に浸け、それで新郎新婦二人の腕を叩きます。
これは幸運と繁栄を運ぶと信じられており、二人にはタヒチの名前を与えます。

こうして二人ははじめて夫婦となり、TIFAIFAIというキルトに身を包み、TIFAIFAIに身を包むことは、二人が夫婦になった証でもあるのです。
ちなみに結婚式に招かれるゲストは、十人程度であり、親戚や友達などです。
それほど多くの人数は呼ばず、少人数でコンパクトに結婚式は行なわれます。

結婚式にかかる費用はそれほどかからず、日本円で5万円程度であり、ご祝儀や引き出物はありません。
二次会も行なわれませんが、結婚式後は一緒に食事をするよなことはします。
結婚式自体がそれほどお金のかからないイベントであり、日本やその他の先進国のように大々的に行なわれるものでもなく、身内のみで行なうような感じとなります。

AUTIと水

タヒチの伝統的な結婚式では、AUTIと水は欠かせません。
AUTIは死に神から守るという意味合いもあり、水は海からの水として、そして地球の水はパワーが込められていると信じられています。
タヒチでは古くから信仰があり、植物や海は彼らにとって特別な存在となっています。

また結婚式では伝統的なタヒチダンスも欠かせず、結婚後には式に参加した人みんなで、激しくお尻を振りタヒチダンスを行ないます。
喜びを体で表現するのと同時に、結婚した二人への祝福ともなります。
このようなダンスを行ないますので、タヒチでの伝統的な結婚式は、まるで日本のお祭りのように華やかな部分もあるのです。